2018年12月8日土曜日

「信じることと、疑うことと」を読んだ感想


 近所の図書館で、リサイクル図書として放出されていたので読んでみました。
 1982年から85年にかけて書かれた時事や思想を絡めたエッセイですが、ほとんど現在にも通じる内容です。
 ところどころ、ロッキード事件や戸塚ヨットスクール事件の裁判進行をリアルタイムで語るところに時代を感じさせる他は、第一章「管理社会の時代は、もう来ているのか」など、30年以上前から世の中の問題は変わっていないのかと驚くほどでした。

 著者のなだいなだ氏、名前は聞いていましたがもう亡くなっているんですね。

(引用)“ぼくは、あちこちから講演会に呼ばれます。そして、こまめに出かけて行って話をします。生きた人間に話をするのは、いつどこで読んでくれるかわからない読者に向けて書く仕事よりも、反応がすぐに見られるという利点があります。自分の考えと、世の中の他の人たちとの感覚のずれが心配になる時、聞き手の反応に手ごたえが感じられれば自信をとりもどせるので、ぼくにとって有益なのです。”

 こういった箇所を読むと、著者が亡くなった後に古い本を掘り返して読んでなるほどなどと頷くのは、どうなんだろうと思います。微妙ですかね。
 それはそれで、本なりの役目でしょうか。
 この本の他にも、著者の代表作と言われるような本がいくつもあるので、今度はそっちにも手を出してみようと思いました。

 ところで、本文中にこんなことが書かれてました。

(引用)“分かる。分からない。人間は、どうやらその点にこだわってずっと生きてきたし、これからもずっと生きていくように思われます。”


 ツイッターで突然「わかる」とか呟くのって、あれ何なんでしょうね。
 ずっと気になっていたんですけど、全然わからないです。


 いや、なんとなく場慣れしているふりして何度もそんなことしてみましたけど、全然わからないです。



 ほんと、なんなんでしょう。

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